ゆで太郎で目にした ニュース
朝そばを食べに「ゆで太郎」へ行った。
出来上がるのを待っている間、スマホを覗くと、
バイオリニスト・HIMARI が
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演した というニュースが目に入った。
皆さんは、「HIMARI」をご存じだろうか。
バイオリニスト HIMARI
本名は 吉村妃鞠(よしむらひまり)
若干13歳の バイオリニストだ。
現在は「HIMARI」として、国内外で 演奏活動を行っている。
2023年の秋、妻と二人で 東京まで彼女の演奏を 聴きに行った。
夫婦で出かけることは めったにない。
新型コロナのワクチンを 二人で一緒に受けに行ったとき以来だった。
そのときの共演は 新日本フィルハーモニー。
このとき、HIMARI は まだ小学生(12歳)だった。
バイオリンとの距離
私は、以前 バイオリンがあまり好きではなかった。
どうも甲高い「キィ キィ」した音色が ヒステリックな感じがして 苦手だった。
チェロの音色のほうが好きだ。
しかし、YouTubeで 諏訪内晶子が演奏する
メンデルスゾーン の バイオリン協奏曲 を聴くうちに、
「バイオリンも悪くないな」と感じるようになった。
今は その動画は見かけなくなってしまったが、
代わりに「小さなバイオリニスト」の動画が 多く表示されるようになった。
その「小さなバイオリニスト」が、HIMARI だった。
HIMARIが8歳のときに参加したジュニアコンクールの映像がある。
ロシアで行われたコンクールだと思う。
この動画の演奏の 良し悪しを判別する能力は 私にはないが、
審査員の表情を見ると、その演奏が尋常ではないことがわかる。
演奏が終わった後の拍手は、
明らかに アンコール を要求するときの 仕方で、コンクールではあり得ない。
司会者が困った表情を浮かべている。
このコンテストで最年少(8歳)で優勝。
コンテスト全体の動画もあるのだが、参加者が整列すると HIMARI がひときわ小さい。
失礼ながら、他の参加者とは 演奏に対する真剣度が 違うように感じた。
これ以外にも、幼い HIMARI がコンテストで活躍する動画が多数あり、
賞を総なめにしている。
「この子は いったい何者なのか?」
と興味を持ち、調べてみると コンサート情報が出てきた。
私は決して クラシック通ではないが、
「これは一度 生で聴いてみなければ」と思い、クラシック好きの妻を誘って 出かけたのだ。
ベルリン・フィル との 共演
その後、オーケストラとの共演を 次々とこなしているのは知っていたが、ベルリン・フィルとの共演には さすがに驚いた。
ベルリン・フィル は 間違いなく 世界トップレベルの楽団だ。
共演後のインタビューで彼女はこう答えたそうだ。
「たくさん練習して準備したので、緊張せず自信を持って 思い通りの演奏ができた」
クラシック音楽の世界に詳しくはないが、たとえるなら、中学生がメジャーリーグの試合に参加して
「たくさん練習して準備したので、緊張せず自信を持って思い通りのプレイができました」
と言うようなものではないだろうか。
老いた耳が聞く バイオリン
「バイオリンも悪くないな」と感じるようになった時期と、
健康診断の聴力検査で 高い音が聞こえなくなってきた時期が 符合する。
聴力検査では、ヘッドホン型の機器を耳にあて、
高い音(4,000Hz)と低い音(1,000Hz)を交互に出し、聞こえたら「聞こえました」と自己申告する。
2018年の検査で、右耳が 高音が聞こえなくなり、
翌年には 両耳とも 高音が聞こえなくなった。62歳のときだ。
これは製造業ではよくある話で、
プレス加工や グラインダーで金属を削る甲高い音が、耳に悪い影響を与えるらしい。
作業中は 耳栓を使うのだが、それでも長年続けていると 影響が出てしまうようだ。
私の 現在の聴力は、高い音がまったく聞こえないわけではない。
検査員が「これはどうですか?」と言いながら ボリュームを 少しづつ上げていくと、やがて聞こえてくる。
私の耳は、苦手な甲高い音を 微妙にカットしてくれ、
バイオリンを聞くのに、私にとっては ちょうどよいレベルに なっているのかもしれない。
そのおかげで、HIMARI を知ることができた。
ちなみに、妻は 私より耳が悪いが、絶対音感を持っている。
なので「下手くそなバイオリンほど 聞きがたいものはない」と言っている。
HIMARIの成長を 楽しみに
そんな妻は、コンサートの帰り道
「まだまだ体も小さいし、腕も細いし、体ができていない」
「大人になってからの演奏を もう一度聞きたい」
と生意気なことを 言っていた。
「大人になった時」とは何歳ぐらいのことだろうか。
演奏に円熟味が増してくる時期と考えると、少なくとも30歳を超えたくらいだろうか。
あと20年。
私は90歳近くになってしまう。
生きているだろうか。
生きていてもコンサートに行けるだろうか。
行けたとしても、私の耳ではもう何も聞こえなくなっているかもしれない。

HIMARIさん、私も頑張るから、早く成長してください。
最近のHIMARIさんの姿は、この動画で見る事ができる。
演奏する姿が、実にカッコイイ!
以前よりも 少し大人びて、力強くなった印象がする。
妻が言うような、体が できてきたのだろうか。
それでも、演奏後の 笑みは まだあどけなく、かわいらしい。
「ひまり」ではなく「HIMARI」として演奏活動を行うのは、世界を見据えているからなのだろう。
いつか、必ず機会をみつけて、またコンサートに行きたいと思う。
HIMARI の オフィシャルサイト があります。
https://himari-info.com/
そちらでも、最新の録音が 聴けます。
デジタル・コンサート・ホールでの体験
このブログ記事を書きながら、HIMARI のことを 色々調べていると
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が運営する 映像配信サービス
『デジタル・コンサート・ホール』を見つけた。
https://www.digitalconcerthall.com/ja/concerts
なんと、ベルリンフィルとの共演最終日の動画が LIVE配信されるという。
本来は有料なのだが、「1週間試聴コース」がある。これなら無料。
すぐに申込み、夜中の3時から 緊張しながら視聴した。
私にとっては なじみのない難しい曲だ。
万雷の拍手喝采を受けたあとの、アンコールでの ソロ曲も素晴らしかった。
1台のバイオリンが出す音とは 思えない音色が広がる。
ハイレゾ配信のため、音の鮮明度も高い。
思いがけず、夜中に充実した時間を過ごすことができた。
やはり、いつか、必ず機会をみつけて、また生の演奏を聴きに行きたいと思う。