9月に入っても猛暑日が続いています。群馬に住んでいると、年々暑さが厳しくなっているのを肌で感じます。
そこで、実際に気象庁のデータを調べ、群馬(伊勢崎市・前橋市)の気温の変化をまとめてみました。
群馬(伊勢崎市・前橋市)の気温
まずは、今年の気温の推移を調べました。
2025年 伊勢崎市の気温
群馬県伊勢崎市の 月別の気温をグラフにしてみました。
1月~8月までです。
各月の 最高気温 と 最低気温 を基に 棒グラフにしています。

※気象庁「伊勢崎市 2025年 月ごとの値」を加工して作成しました。
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_a1.php?prec_no=42&block_no=1021&year=2025&month=&day=&view=
下段部の表には、各月の
最高気温 :月内の最高気温です。
猛暑日日数:35℃以上になった日数
真夏日日数:30℃以上になった日数
(猛暑日日数は、真夏日日数の内数となります)
最低気温 :月内の最低気温。
氷点下日数:0℃以下になった日数
を記してあります。
今年はまだ途中ですが
猛暑日:47日
真夏日:75日
氷点下:35日
となっています。
8月の最高気温 41.8℃と
1月の最低気温 -4.5℃との気温差は、46.3℃ となっています。
最高気温は、年初から8月まで、一気に上昇しています。
最低気温は、少し遅れて上昇する感じです。
100年前の前橋市の気温
1925年(大正14年)の前橋市の気温です。
この頃の群馬の観測地点は 前橋市にしかありませんでした。

※気象庁「前橋市 1925年 月ごとの値」を加工して作成しました。
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_s1.php?prec_no=42&block_no=47624&year=1925&month=09&day=06&view=p1
猛暑日: 0日
真夏日:19日
氷点下:84日
最高・最低の気温差は 39.9℃ 猛暑日はありません。
猛暑日はなく、真夏日も少ない。
氷点下の日は多い。
全体的に 今よりも 気温が低かった印象を受けます。
1957年 前橋市の気温
私が 生まれた年です。

※気象庁「前橋市 1957年 月ごとの値」を加工して作成しました。
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_s1.php?prec_no=42&block_no=47624&year=1957&month=09&day=06&view=p1
猛暑日: 0日
真夏日:31日
氷点下:55日
最高・最低の気温差は 42.2℃ 猛暑日はありません。
各月の最高最低の気温差が、大きくなっているので、月内での気候の変動が大きかったかもしれません。
当然、私の記憶はありません。
1978年 伊勢崎市の気温
この年から伊勢崎市の観測が開始されます。
私が住んでいる地域から一番近い観測点です。
前橋と伊勢崎の最高・最低気温は、ほとんど違いはありません。
平均気温では、年により違いますが、1℃くらい伊勢崎の方が高い感じです。

※気象庁「前橋市 1978年 月ごとの値」を加工して作成しました。
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_a1.php?prec_no=42&block_no=1021&year=1978&month=09&day=06&view=p1
猛暑日: 8日
真夏日:63日
氷点下:84日
最高・最低の気温差は 44℃
真夏日が増え、猛暑日もでてきました。
氷点下の日も多く、夏は暑くて 冬は寒い群馬となりました。
私は、この時期、東京で1人暮らしをしていたので、群馬の気候に関する記憶はありません。
東京の方が、各月とも最高気温は少し低く、最低気温は逆にやや高い感じです。
2000年 伊勢崎市の気温
20世紀末。2000年代スタートの年です。

※気象庁「前橋市 2000年 月ごとの値」を加工して作成しました。
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_a1.php?prec_no=42&block_no=1021&year=2000&month=09&day=06&view=p1
猛暑日:13日
真夏日:68日
氷点下:52日
最高・最低の気温差は 43.7℃
猛暑日が増えてきました。
氷点下は減ってきました。
9月に1日だけ、猛暑日があり、年間の最高気温になっています。
この日は、西風が強めに吹いているので、フェーン現象によるものだと思います。
2020年 伊勢崎市の気温
新型コロナの感染が始まった年です。

※気象庁「前橋市 2020年 月ごとの値」を加工して作成しました。
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/monthly_a1.php?prec_no=42&block_no=1021&year=2020&month=09&day=06&view=p1
猛暑日:24日
真夏日:67日
氷点下:22日
最高・最低の気温差は 46℃
5月から夏日が増え、8月は毎日夏日で、猛暑日も多く 40℃越えもありました。
6・7月は雨量が多く、梅雨らしい天気が続いたため、猛暑日まで気温は上がらなかったようです。
みえてきた傾向
高齢者にとって辛いのは、やはり猛暑日。
そして氷点下も、できれば避けたい。
「暑い日」と「寒い日」が少ないほうが 暮らしやすいのは当たり前です。
年ごとの、猛暑日・真夏日・氷点下の日数をグラフにしてみました。

年を追うごとに、気温が上昇し、真夏日、猛暑日の日数が増えてきています。
逆に、氷点下の日数は、減少傾向のようです。
今年(2025年)はまだ途中(8月まで)ですが、猛暑日・真夏日の日数は過去一です。
9月に入っても、猛暑日が続いてます。
年間の最高気温と最低気温の差も、グラフにしてみました。

最高・最低の気温差も年々、増えています。
最高気温の上昇に比べ、最低気温の上昇が少ないからでしょうか。
最高・最低の気温差が大きくなったからといって、必ずしも暮らしにくくなるわけではありません。
年間・月間の気温差が大きくなると、平均気温から受ける印象と 実際の生活感から受ける印象が 違ってきます。
この気温差は、内陸部の方が 一般的には 大きくなるようです。
ちなみに、北海道の内陸部の富良野は、最高と最低の気温差は 60℃位あります。
富良野の皆さん、ご苦労様です。
逆に海に囲まれている沖縄の気温差は 22℃位で、猛暑日もないようです。
高齢者が暮らすには良いところみたいです。
うらやましいです。
こうやって、気象データを分析すると、年ごとに 固有の気象条件はあると思いますが、
私が生まれた年(1957年)くらいが、一番過ごしやすいかもしれません。
群馬に暮らして思う。猛暑と季節の移ろい
データで見ても、群馬の「猛暑化」は進んでいます。
ここからは、実際に暮らす中で感じている「季節ごとの体感」を書いてみます。
春(3月後半~5月)
徐々に暖かくなり、花が咲き、新緑の季節。
散歩にぴったりの時期です。
ただ、5月の晴れた日は30℃を超えることもあり、
体が暑さに慣れていないので 熱中症に注意が必要です。
梅雨(6月~7月前半)
例年なら 雨や曇りで、あまり気温は上がらないのですが、
近年は 晴れると真夏並みに暑い日もあります。
蒸し暑さが 体にこたえることもあります。
「雨」と「暑さ」の合間を縫って行動することになるため、予定が立てにくい時期です。
夏(7月後半~9月前半)
まさに猛暑との闘い。
涼しい屋内で過ごすことが 中心になります。
外仕事は、朝5時~8時くらいまでが 勝負時間です。
夕方も暑いです。
昔は夕立が多く、降れば 涼しくなったものですが、最近は少なくなった気がします。
日中の暑さが収まらないまま、夜は熱帯夜が続きます。
熱中症に注意し、無理せず 体力温存の時期でしょうか。
いっそ「冬眠」ならぬ、「夏眠」ができればいいのだが、と思います。
昭和の頃の夏とは 明らかに違います。
お年寄りは、この事を 意識して行動する必要があります。
秋(9月後半~11月前半)
ようやく、過ごしやすい季節です。
9月中は 30℃を超える日もありますが、猛暑を経験した身からしたら、どうってことありません。
秋雨も降りますが、梅雨ほど じめじめ感がないので楽です。
冬(11月後半~3月前半)
寒い日が多いですが、動けば暖かくなるので、外仕事もできます。
雪は ほとんど降りません。
基本、晴れの日が多いのですが、からっ風が強い日が多いので、その方がやっかいです。
この時期は、身の回りのことが、割と色々できます。
おわりに
日本列島は南北に延びる列島です。
北から南まで、地域ごとに様々な気候があります。
群馬も平野部と山間部では、随分違います。
その地域・気候に適した「暮らし方」にも興味が沸きます。
皆さんはどうお過ごしですか。
群馬は、列島のほぼ真ん中といってもいい 地域です。
しかし、気候的には、日本の平均とは 言い難いです。
暑いのも 寒いのも 苦手な私にとって 群馬は少しづつ暮らしにくい場所なってきています。
「温暖化」というより「群馬猛暑化」と言った方がしっくりきます。
それでも 私は群馬が好きです。
もうすぐ、過ごしやすい季節。
計画を立てて、群馬の四季を 楽しく 乗りこなそうと思います。